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文献抄読を現場に活かす2021/11/02(火) 10:24:11 RSSにてレス一覧を表示
大阪医科薬科大学看護学部 佐野かおりさん
みなさん、こんにちは。今回のリレーブログを担当させていただきます大阪医科薬科大学看護学部の佐野です。現在、教員と大学院生2足の草鞋を履いて日々奮闘しております。
昨年から論文を読む力をつけることを目的に、大阪大学の内海先生を中心に開催されている「感染管理抄読会」に参加しています。私自身が取り組んでいる研究は「運動器疾患分野」ですので、初めは専門外であることに戸惑いもありましたが、私が参加させていただくようになった時期とCOVID-19が世界的問題となった時期と重なったこともあり、身近なテーマとして参加しています。
抄読会についてご紹介すると、抄読会では月に1回感染症・医療関連感染の予防と管理についての英語論文をクリティークしています。参加者は看護教員、大学院生、感染管理認定看護師です。抄読会の進み方ですが、担当者は、事前に感染予防や管理に関して興味関心のある論文を一つ選び、メンバーにお知らせします。当日は、担当者の資料をもとにメンバーで要約と背景、方法、結果、考察と項目ごとに、研究デザイン別のチェックシート(https://jnapcdc.com/cq/)を使用しクリティークを進めていきます。その際、論文を批評するのではなく、一つの論文を丁寧に読むことで「この論文から得られることは何か?」を見つけ出すような過程を大切に進みます。そして、最終的に「論文の評価」と「臨床活用度」についてディスカッションをします。ここで、様々な立場の参加者がいることの強みが活かされます。現場にいるからこそ現実的な臨床活用度として、研究を学び取り組む立場であるからこそ研究の質として論文の評価ができます。また、メンバーの意見を聞くことで、研究が現場に活用され、次に必要な研究課題や研究の質を高める方法について、また使える論文として表現することの重要性について学んでいます。入り口は「感染予防・管理」ですが、中にはいると感染予防・管理に関する知識・情報だけではない多くの学びがあり、私にとっては自分の活動の場である教育・研究を頑張ろうと思える場になっています。
今年度から毎回、抄読会で取り上げた論文の紹介と抄読会の様子をNOTE記事(https://note.com/shyodoku/n/na72f23519821)にしています。また、抄読会の開催予定などについては内海桃絵先生の研究室ホームページに案内されています。(https://sahswww.med.osaka-u.ac.jp/~hcseng/misc/event.html)関心がある方は一度のぞいてみてください。
抄読会に参加したときにはすでに「集まる」ことが困難な時期でしたので、実はメンバーの方と未だ直接お会いすることができていません。同じ空間で同じ時間を共有できることを楽しみにもうしばらく画面越しの抄読会で皆さんとつながり、論文を読む力をつけていきたいと思います。
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