| 地方会トップ | ブログトップ | ヘルプ | ログイン | パスワード忘れ | 新規会員登録 | 利用規約 |
近畿・北陸地方会 会員の皆さま2017/11/10(金) 20:24:52 RSSにてレス一覧を表示
京都大学大学院・長島俊輔さん
 近畿北陸地方会事務局・会計の長島俊輔です。
 10月8日に福井大学病院で看護研究継続セミナーが開催され、3連休の中日にも限らず、40名近い皆さまがご参加くださりました。今回のセミナーでは、「量的研究の価値はp値で決まるのか」というテーマでお話しをさせていただきました。統計やp値の意味をわかりやすく伝えるよう努めましたが、時間的にも内容的にも十分にお伝えできなかった部分があったのではないかと思っております。大学院生である私にとって、今回の経験は90分間で伝えることの難しさを感じると同時に、先生方の日ごろの授業展開の緻密さに改めて気づかされ、教育―話すという意味でも大変貴重な機会となりました。福井大学上野栄一先生をはじめ看護研究継続セミナー担当の先生方に深くお礼申し上げます。
 現在、私は京都大学大学院医学研究科若村研究室にて、看護師の交代制勤務についての研究を行っております。今回、研究室で行いました研究について、第24回時間生物学会(10月28・29日、京都大学)でひらかれました「時間生物学からみたシフトワークの適応と戦略」というシンポジウムで、「看護師の夜勤とシフトワーク戦略」というテーマで発表をさせていただきました。時間生物学会は生物の周期現象(生物リズム)に関する科学的研究を推進している学会です。私たち看護師は、交代制勤務という仕事柄、サーカディアンリズムに逆らった生活をすることがしばしばあります。このような生活は、がんや生活習慣病のリスクを上昇させるという報告もあるため、看護師自身の健康管理のためにもサーカディアンリズムの知識は看護学分野でも大切なものだと考えています。また、交代制勤務の負担を軽減することは、看護師の健康のみならず、看護自体の質の向上にもつながると思います。看護師の健康維持・増進のためにも、臨床現場へ還元できるような研究成果につながるよう、今後も精進して参りたいと思います。
 そして、この場をお借りして学術集会開催の紹介(宣伝)をさせていただきます。私の所属する研究室の若村智子先生が大会長をされます「第76回日本生理人類学会学術集会」(http://jspa.net/congress76)が、11月18日・19日、京都大学の芝蘭会館にて開催されます。日本生理人類学会は、ヒトの特性について、生理的多型性・環境適応能・全身的協関などをテーマに、時間軸と空間軸の視点で解明することを目的とした学会です。心拍・脳波やホルモン分泌など、ヒトの生理学的指標をアウトカムとした研究も多く、看護学・医学分野に関連する演題も多数発表される予定です。是非、皆さまお誘いあわせの上、ご参加ください。
また、12月16・17日の仙台で開催されます日本看護科学学会学術集会にて、若村先生を中心に「生体リズムを看護に活かす」というテーマで交流集会が開催されます。日本看護科学学会学術集会にご参加の方は、是非こちらの方にもお立ち寄りください。
投稿にはログインが必要です
大学院生となって看護教育について考える 〜看護倫理の視点から〜2017/10/10(火) 16:56:29 RSSにてレス一覧を表示
こまつ看護専門学校・矢口和美さん
 近畿・北陸地方会の皆様、はじめまして。初めてリレーブログに参加致します。
看護教員になり5年が経ちますが、4月より仕事と福井県立大学大学院の修士課程との両立生活が始まり、新たな気づきの毎日です。
 私は、看護教育とは看護師を育てること、そして人を育てることであると考えています。しかし、看護教育に携わる中で、「看護師になりたい思いも強く、とてもいい子なのになあ。でも看護師という専門職としてはどうか」と思う学生に出会うことがあり、もやもや感に襲われる時があります。最近、その「もやもや感」が「すっきり」に代わる瞬間がありました。それは、大学院の「看護倫理」の講義を受けたときです。「倫理」の歴史を紐解くと、「徳倫理」から、「原理四原則」、多様な倫理アプローチへと時代により変化しているとのことでした。私は恥ずかしながら『徳倫理学』というものを初めて知りました。「いかによい人間になるべきかを問題とする」という考え方です。看護は自分自身を道具とするので、良い人かどうかが看護の質を左右するということでした。なるほど!
 私は、もやもやする気持ちを「倫理」の視点で考えてみました。例えば、学生の立場で考えると、「自分でも看護師に向いているかはわからないけれど、どうしても看護師になりたい。ここまで頑張ってきたから親のためにも看護師になりたい」という強い思いがあります。看護教員の立場で考えると、「なりたい思いは尊重したいけれど、看護師として働くのは難しそうだな。医療事故など起こさないかな。時間がもっとあれば、変われるのかな。それとも看護師になったら成長するのかな。良い人が看護師で在ってほしい。しかし、良い人だけでは駄目だから」という思いがあります。看護師になりたいと志す、未来の後輩に「看護」のリレーをしたい、学生の思いを大切にしながら学生を育てたい思いと、一人の自立・自律した看護師として活躍できる人材を輩出するという看護教員の責務を果たさなければという思い、私の中で起こっていた価値の対立に気づかされました(これについては、同期とディスカッションしてみようと思います)。そして、この「もやもや感」は解決することはないということに気づき「すっきり」したのです。
 何を善いと捉えるかは多様です。だからこそ、看護職として、教育者として、人間として、真摯に考えることのできる倫理観ある人でありたいと思っています。
投稿にはログインが必要です
クジラ  〜今回は看護研究とは関係ないかも知れませんが息抜きで〜2017/09/30(土) 20:35:36 RSSにてレス一覧を表示
園田学園女子大学 教授 山本恭子さん
3月、座間味島にホエールウオッチングに行きました!小型のボートで船長、私、娘、凄い望遠レンズ付きのカメラを持った男性の4名で座間味港を出港!ザトウクジラは海面から跳び上がって、あの巨体を見せるブリーチという動作をします。ブリーチは普段は半日の観察で運が良ければ1回見られたら本当にラッキーなのですが、なんと、この日は30回ぐらい跳んでくれて!感動の嵐でした。途中、屋根もないボートの上で目も開けられないほどの豪雨に打たれながらも、娘と何に感謝したらよいか分からないほどに「クジラさんありがとう」「船長さんありがとう」「座間味の海にありがとう」「神様ありがとう」と何回も言いました。
ザトウクジラの観察で特徴的な動作はブリーチの他に「テールアップ」や「ブロー」、「ペックスラップ」があります。「テールアップ」はクジラが深く潜り始める前にテールを海面から出して高く上げるポーズです。その時にテールの模様を見ることができます。とてもかっこいいです。そのテールの模様は個体によって異なることから、テールの写真で個体識別ができます。テールの模様を登録することで、そのクジラが去年も来たクジラだとか、去年は小笠原にいたクジラだとかということが分かります。まさに地球規模の調査になります。「テールアップ」を見たらとてもかっこいいのですが、その後は深く潜るので、20分、長い場合は40分程度も姿を現さないので、次ぎに姿を現すまで待つ覚悟が必要です。クジラが息をするときに水煙のようなものが海面から立ち上るのを「ブロー」といいます。間近で見ると大きなクジラの息使いが伝わり、迫力を感じます。「ペックストラップ」は胸びれを海面から立ててパタパタと海面をたたく動作で威嚇している動作です。これ以上近付いてはいけません。
座間味島は国立公園に指定された沖縄県慶良間諸島のひとつの島です。座間味島には1月から3月にかけて、ザトウクジラがやってきます。夏の間、北極、ベーリング海ではバブルネットフィーディングと言われる方法での補食など、激しい動きを見せますが、1月から3月にかけては繁殖、出産、子育てを目的としてケラマ諸島近海にやって来ると言われています。子クジラを連れて泳ぐお母さんクジラも見られます。座間味島では船でホエールウオッチングをすることができます。クジラの息を間近で感じることができ、感動します!
座間味島では多くのショップがホエールウオッチング船を出していますが、クジラを保護するために、近寄り過ぎないことなどの規制を守っています。そのおかげで年々多くのクジラが座間味島周辺に戻ってきてくれているようです。また、この時期よく見られる親子クジラの場合は、お母さんはテールを見せてもそれほど深く潜らないので5分程度でまた姿を見せてくれます。赤ちゃんクジラが深く潜れないからだそうです。母性ですね!たまに、あかちゃんクジラは船にも興味津々で、近くに寄ってくることもあります。そんなときはクジラを傷つけないように、船はじっとしています。また、座間味島では各船がクジラに会えるように島の高月山展望台から双眼鏡でクジラを探して、無線で情報を提供しています。いくらクジラが大きくても海はもっと広いので船から探すのは難しいのですが、この方法だとほぼ、100%の確率でクジラに合うことができます。
座間味島へは那覇市の泊港から高速船(約1時間)が1日2便、フェリー(約2時間)が1日1便出ています。すばらしい海が待っています。少し不便なところですが、一度行くとはまります。
投稿にはログインが必要です
第18回富山大学看護学会学術集会のおしらせ2017/08/25(金) 14:27:47 RSSにてレス一覧を表示
富山大学大学院 教授 八塚美樹  さん
クリックにて拡大表示近畿・北陸地方会の皆様 

夏季休暇も終わったころ、新学期に向けてお忙しい日々をお過ごしでしょうか?本日は第18回富山大学看護学会学術集会についてお知らせいたします。本学会は、富山県の看護教育・臨床への看護の発展を目指して本年で18回をむかえ、例年、富山県内外の病院・看護教育施設から演題をいただきディスカッションをしています。
今年は、特別講演として、千葉大学大学院看護研究科 病院看護システム管理学領域 教授 手島恵先生をお招きし、「看護のためのポジティブ・マネジメント」についてご講演いただく予定です。手島先生の著書の看護のためのポジティブ・マネジメント(医学書院 2014年)を拝読しますと、看護管理のものの見方、考え方、ポジティブ・マネジメントの理論とプロセス、手法について、さらには6つの事例について具体的に書かれています。本学は、平成27年には母性看護CNSコース、がん看護CNSコースが設置したこともあり、専門看護師が主体的にチームを活性化する組織づくりを目指し、強みを生かしチャレンジし続けるための示唆を得たいと考え企画いたしました。

ぜひ皆様、どうぞ富山へ足をお運びくださいますよう、お待ち申し上げます。

学術学会長 安田智美
実行委員長 八塚美樹
投稿にはログインが必要です
『「自分の生き方」をみつめてみませんか?』市民フォーラムを開催しました2017/07/29(土) 09:43:58 RSSにてレス一覧を表示
大阪医科大学看護学部 教授 真継 和子さん
クリックにて拡大表示大阪医科大学看護学部在宅看護学領域では、去る6月4日、25日の2日間にわたり公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成を受け、在宅医療推進に向けた市民フォーラムを開催しました。テーマは「在宅医療知っていますか?家で最期まで療養したい人に」ということで、「自分の生き方」をみつめ、自分らしい健やかな生き方を地域のなかでどのように実現していけるのか、みんなで考えていこうと企画しました。
 第1回目は、カウンセラー兼チャプレンの沼野尚美先生にお越しいただき、「今を生きるコツ−より良く生きるために−」と題しご講演いただきました。沼野先生によれば、1. 前向きに生きる、2. ユーモアをもって生きる、3. 感謝して生きる、4. 趣味をもって生きる、5. 家族の絆を育てて生きる、この5つが大切であるということでした。「なるほど」と、日々の中でついつい不平、不満を抱いてしまう自分自身を戒め、困難な状況であればあるほど視点の転換をはかり、創造的に生きることが大切であることを教わりました。また、家族のありようが多様化している現代において、家族の絆は自然派生的なものでなく意識して育てていかなければならないとお話しされたことはとても印象的でした。
この後、在宅医療をとりまく社会状況、在宅医療の特徴、在宅医療における医師の役割について、お二人の方にご講演いただきました。人生の最期を穏やかに過ごすために、身体の変化に合わせて何を選んでいくかが大切であり、価値ある一生を築くためにも、元気である今から自らの将来、人生の終焉を考え、主体的に医療に参加していくことが必要であるというお話しでした。
 第2回目は、実際に在宅での看取りをされたご家族様、そしてそのご家族様を支えてこられた訪問看護師、そして在宅療養を支える新しいネットワークづくりへの取り組みをされている方々からの話題提供によるディスカッションを企画しました。この5月に最愛の夫を亡くされたご家族様によるお話は「明日への第一歩」と題しました。病気の進行に伴いさまざまな方々に出会い、支えられ、最後に辿りついたのが在宅介護であったとお話しされました。そして、「夫にとって何が幸せか」と家族とともに悩み考えることで家族としての絆が深まり、夫婦として、家族として思いがけず穏やかな日々を過ごすことができたとお話し下さいました。そして、そのご家族とともに歩んでこられた訪問看護師さんからの心温まるお話は、看護の素晴らしさを伝えて下さるものでした。そして、新たな仕組みづくりとして、市民講座や認知症カフェの開催など地域住民の生活の場における薬局の新たな実践活動についてご紹介いただきました。さらに、私たちが学生とともに取り組む「健康支援活動cocokara」の活動を紹介しました。こうした活動の一つひとつを地域のネットワーク構築につなげていきながら、いざというその時に備えていきたいと思っています。
 両日とも参加者数は当初予定の80名を上回り、関心あるテーマであるということが分かりました。同時に、国策として在宅医療が推進されているものの、直接影響を受ける国民にはその背景や制度の内容がよく知られていないこと、具体的なサポートが必要になったとしても社会資源にどうアクセスしたらよいのか知らないことが多いということもわかりました。今回のフォーラムでは、新たに多くの方々との出会いがあり、つながりができました。この縁を大切にしながら、市民の皆さまとともに意見交換できる場をもちながら在宅医療推進に向けた活動をともに進めていきたいと考えています。
投稿にはログインが必要です
トップページに戻る