The 50th Anniversary 2012年度奨励賞 2012年度奨励賞 2012年度奨励賞 2012年度奨励賞今田 志保田丸 朋子田口 豊惠田甫 久美子 この度は日本看護研究学会50周年、誠におめでとうございます。 私は2012年度に奨励賞をいただきました。臨床から看護教育の場に籍を置き、研究者としては駆け出しのころに取り組んだ論文でしたが、研究成果を学会に認めていただけた喜びは大変大きかったことを覚えております。このテーマで研究を深めていく自信につながり、その後の外部資金の獲得や私自身の学位取得にもつながりました。また、ちょうど奨励賞をいただけた前後だったと記憶しておりますが、本学会で Yearbook が発行されるお知らせをいただき、これまで及び腰だった英語にもチャレンジするきっかけをいただくことができました。多くのきっかけをいただき現在まで研究活動を継続できているのは、この賞あってのことと感じております。 論文査読いただいた先生はじめ、選考いただいた先生方、学会関係の先生方にこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。 私は2010年(33巻5号)に「移動援助時におけるベッドの高さの違いが患者におよぼす影響について〜頚部後屈角度・心拍数の観点から〜」というタイトルの論文を掲載していただきました。この論文は私の修士論文の一部をまとめて投稿したものです。大学を卒業し、臨床で働きながら感じていた研究疑問に関する研究に博士前期課程で取り組むことができたので、とてもいい思い出でした。その成果を形にした論文が掲載され、さらに表彰までしていただけたことは、今でも私の研究のモチベーションにつながっています。この研究では、援助の環境を整えることがひいては患者の利益にもつながるということを明らかにできました。これは様々な看護技術にも同様に言えることであり、新たな研究テーマに取りかかるときも、私の原点であるこの論文のテーマとつながっているなと日々感じています。これからも、「興味深い」と思っていただける論文を執筆していきたいです。山形大学 医学部看護学科梅花女子大学 看護保健学部 私が奨励賞をいただいたのは、11年前の秋田で開催された学術集会でした。受賞論文は、博士後期課程在籍中の研究成果をまとめたものです。心臓血管系の手術後、ICU に入室した患者のサーカディアンリズムの調整を目的にデバイスによる光の介入効果を示したものでした。本研究は、患者さまはもちろん、LED の分光分布を考慮したデバイスを作成いただいた企業の皆さま、ICU スタッフの方々のご協力がなければ実現はできませんでした。研究にかかわってくださった多くの方に感謝を申し上げます。そして、この時に得られた学びの全てが私の研究の礎となっています。 受賞後は細々ですが、ICU の光環境とせん妄発症との関係、手術を受けた患者さまの睡眠とせん妄評価等の研究を継続してきました。今後もアカデミアの一員である限り、一意専心の気持ちで臨床や看護教育に還元できる研究に取り組んでいきたいと思います。 この度は、日本看護研究学会50周年を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。 受賞した論文は最も思い入れのある学位論文であり、2009年に採択されました。論文掲載から1〜2年の間に2つの企業様と某放送局様から論文内容についてお問い合わせをいただきました。自身の研究成果と研究テーマへの社会的ニーズ、関心の高さを実感しました。3年後に奨励賞受賞の知らせを受け取り、改めて社会で信頼された学会誌からの後押しをいただけたように感じました。同時に、本研究テーマにより一層の注力をせねば、と決意したことを覚えています。 その後、作成した質問紙の適用を拡大すべく【中高年男性労働者における体重の変化とその生活背景】について調査し、現在は、自身の研究成果を存分に活用し産業保健師として成果を上げております。 末筆ながら、日本看護研究学会の一層のご発展と皆様方のご活躍を祈念致しまして、お祝いの言葉とさせていただきます。京都看護大学大学院 看護学研究科富士通株式会社 健康推進本部Japanese Society of Nursing Research 81
元のページ ../index.html#91