日本看護研究学会雑誌発行50周年和文誌・英文誌編集委員長和文誌:第37巻4号〜 41巻2号担当、第43巻4号〜 45巻2号担当、英文誌:創刊号〜 平成26年度〜 29年度/令和2年度〜5年度 和文誌・英文誌編集委員長 法橋 尚宏(神戸大学大学院 保健学研究科家族看護学分野・家族支援 CNS コース)601)電子投稿システム(ScholarOne Manuscripts)の運用開始2) オープンアクセスジャーナル化(J-STAGE での全論文の無料公開)導入4)J-STAGE での電子付録の掲載開始5) 全論文(抄録を含む)への doi(digital object identifier、デジタルオブジェクト識別子)の付与6) 過去の全学会誌(冊子体)の電子アーカイブ化(学会ウェブサイトでの無料公開)7)和欧混載誌化(英語論文の正式な受理開始)8) 雑誌投稿規程などの整備(利益相反の開示の義務化、著者貢献度の明示化、全論文に対する英語抄録の必須化など)9)研究倫理審査委員会での承認の確認強化10)専任査読委員と臨時査読委員制度を充実 『日本看護研究学会雑誌』の編集 委 員会 委 員長は、2014年5月18日から2016年5月22日まで(1期目)、2016年5月22日から2018年5月20日まで(2期目)、2020年7月5日から2022年6月4日まで(3期目)を務めた。3期目の任期中に創刊した『Journal of International Nursing Research(JINR)』の初代の編集委員長(Editor-in-Chief、EIC)は2020年11月29日から2022年6月4日まで(1期目)であり、現在は2期目(2022年6月4日から2024年定時社員総会まで)を務めている。2期目は、初代の英文誌編集委員会委員長でもある。以下では、この2誌に分けて、編集活動を記録しておく。1.『日本看護研究学会雑誌』の改革 1期目と2期目では、伝統のある学会誌であることを考慮しながら、激変する学術雑誌の出版状況を考慮し、『日本看護研究学会雑誌』のリノベーションを進め、その存在意義を一層高めた(表1)。1期目は黒田裕子理事長、2期目は川口孝泰理事長の理解ある支援を受け、毎回の理事会において編集委員会からの審議事項を快く受け入れていただいたことに深謝したい。 学術雑誌が大きな変換点を迎えた時期であり、編集委員会委員長になった直後に ScholarOne Manuscripts による電子投稿システムが始動した。当時、筆者は、国外の20誌以上の編集委員などをしていたため、ScholarOne Manuscripts の シ ス テ ム を 熟 知 し て い た の は 非 常 に 助かった。また、J-STAGE を利用したバックナンバーを含めた全論文のオープンアクセスジャーナル化は、学会000本を越える論文をスとして大きな事業であった。1,キャンして、それを J-STAGE に搭載するのに約3年を要した。灰色文献(grey literature)として学術集会の抄録も大切にするため、抄録掲載号も J-STAGE に搭載している。さらに、英語論文に関する雑誌投稿規程などを整理し、和欧混載誌であることを明確にした。この頃から、英文国際ジャーナルの創刊を念頭に置いて、調査や準備を進めていた。表1. 『日本看護研究学会雑誌』の主な改革 (2014年5月18日から2018年5月20日まで)3) J-STAGE でのオンラインファースト(早期公開)制度の強い意志をもった和文誌の改革と英文誌の創刊
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