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コロナ禍での新しい挑戦2020/05/31(日) 19:30:44 RSSにてレス一覧を表示
福井県立大学・普照早苗さん
 近畿・北陸会員の皆様、こんにちは。広報委員・リレーブログの窓口を担当しております普照です。
 日本中で大変な状況にある昨今ですが、ご健勝にお過ごしでしょうか。医療現場の仲間の方々が、日々、多大なストレスの中最前線で活動されている状況を全国ニュースでも、また、福井近郊においても常に耳にしております。その大変な中でも、病棟で研究を進めている看護師の方々とは、メールや電話を中心にやり取りをさせていただいています。現在、熱心に研究計画書を作成している現場の看護職の意欲に私も大いに感銘を受けているところです。
 さて、本学では5月4日からオンライン授業が開始され、前期は学生が来学することなく学業を進めることとなりました。前期実習は全面中止です。学生も教職員も4月中に必死になってオンライン授業の準備を進めて参りました。これまで、まったく使ったこともなかったZOOMやグーグルクラスルーム、娯楽用と思っていたYOUTUBEの映像資料など、使える手段は何でも使うという姿勢ではじめ、ちょうど1ヶ月経ちました。徐々に慣れてきたとはいえ、学生は手元に紙面資料がない中で、スマホやPCの画面に見入りがんばっているようです。しかし、経済的に余裕のない学生は、よいPCも購入できず頻繁に画面がフリーズするとの訴えもあり紙資料を郵送してほしいなどの要望も出てきています。まだまだ試行錯誤の毎日で、どうすれば学生によりよい学習環境をつくってあげられるか悩みが積み重なっています。おそらくは、全国の教育現場の皆様も同じ心境なのではと思っております。今後、新しい生活様式とともに、新たな教育方法についても工夫し研究していかねばならないと感じました。リモート勤務の中ではありますが、同僚たちとこの新しい研究課題に挑戦していきたいと決意を新たに致しました。
 新型コロナウイルスとの戦いはまだまだこの先も続きますが、皆様と共に情報交換をしながら新しい時代の再構築に向けて研鑽していきたいと思います。一堂に会する集会はなかなか難しい状況ではありますが、今後とも様々な方法でつながっていけますとありがたいです。ぜひ、このリレーブログも交流の場として活用していただきたいと存じます。私が担当窓口をしておりますので、お気軽にご一報ください。よろしくお願いいたします。
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奈良学園大学大学院で得た国際的な看護の視点2020/04/29(水) 09:23:07 RSSにてレス一覧を表示
奈良学園大学・溝口みちるさん
 近畿・北陸地方会会員の皆様、はじめまして。私は奈良学園大学の溝口みちると申します。
 私は、2020年3月に奈良学園大学大学院看護学研究科修士課程を修了しました。私は2年前に研究や教育における専門性を高めたいと思い、大学院の進学を決めました。私は海外を旅することが趣味で、国際看護には以前から興味を持っていました。そこで、奈良学園大学大学院のアドミッション・ポリシーの1つである「国際的視野を持つ」という特色のもと、国際医療特論や国際看護特論の科目、また希望者には海外看護研修へもあること、仕事を辞めずに働きながらから修了を目指せるということから入学を決めました。これから、魅力ある奈良学園大学大学院のご紹介をいたします。
 
 私は以前、Japan Heartの国際医療短期ボランティアに応募しようかと悩んだ時期がありました。しかし、なかなか一歩が踏み出すことができませんでした。そんな折、奈良学園大学の講義の一環で、学部生8名とともに8日間の日程でタイ王国の北部に位置する、チェンマイ大学への海外看護研修に参加する機会をいただきました。チェンマイ大学での研修内容は、4,000種類を超えるハーブを使用した伝統医療、保健医療システム、女性の健康、子どもと思春期のHIV感染症予防など、タイ王国における健康問題や医療・看護について、講義を受け、実際に施設訪問をさせていただきました。その中でも私はHIV感染症について関心を持ちました。日本ではHIV感染症については、「恥」、「知られることに対し、不利益を被る」というイメージがありますが、タイ王国でも同様、隠そうとする風習があることを知りました。そのため、親から子どもへの思春期の性教育が十分行われず、そのことは日本にも通ずるものがあると思いました。日本では文科省の学習指導要領に、性教育の内容が示され、中学性への学習指導要領のひとつとして、HIV感染症予防について記載されています。しかし、具体的にHIV感染症予防をどう指導するかは、学校の方針や教育者により差があります。また、地域や自治体によっても異なります。しかしタイ王国では、地域社会のメンバーと協力し、レストランのテーブルに避妊具が設置され、無償で提供するなどHIV感染症予防に取り組んでいました。HIV感染症予防の説明をするだけでなく、予防のために必要な行動を起こしていることが伺えました。また、チェンマイ大学大学院博士課程に在籍している学生の研究発表も聴講でき、研究レベルの高さを痛感しました。
 
 国際看護を学ぶには、まずその国の文化を知ることがいかに重要か、この海外看護研修を通して学ぶことができました。世界と日本との保健医療システムや看護の違いを実際に学ぶことで、より国際的視野が広がります。奈良学園大学大学院は、自ら学べる環境が整っていて、指導教員の方も、熱心に論文指導をしていただけます。
 皆さんもぜひ、奈良学園大学大学院で、研究の専門性を高めてみませんか。
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「実践から学ぶ」ということ2020/03/27(金) 09:49:08 RSSにてレス一覧を表示
福井県立大学・竹内智子さん
 近畿・北陸地方会会員の皆様、初めまして。
 福井県立大学の竹内智子と申します。

 年度末に加え、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止にますますご多忙のことと存じます。
 この度、初めてリレーブログに投稿させていただきます。私が看護教育の仕事に携わるようになり2年が経ちました。その間、たくさんの看護学生と学びの場を経験させていただきました。「実践から学ぶ」という学力を育成する臨地実習教育の場面において、教員として新人である私は医療現場と教育現場の違いに戸惑い、不安を抱えることが多くありました。看護師としての経験は積んできているものの、それがよい看護教育となっているのか実感を持てないままの2年間だったと思います。しかし先日、このままでよいのだろうかと考えている時に、学内の教員同士で自らの教育実践について振り返る機会を持つことができました。実習指導の場面や学生との対話の中で戸惑ったことや不安を感じたことに対して、なぜその思いが生じたのかを自らの言葉で振り返り、見つめなおしました。このようなリフレクション(省察)を行うことで、自分一人での思考では意味づけられなかったものが新たな学びとなり、次の指導方法に繋げる解決策となった時、ずっと抱えていた不安が解消されていくことを感じました。

 看護師は援助を必要としている人と関わり、その時々の状況の変化に対応しながら自分なりに判断し、自らも変容していきます。そして対象との関わりの中で起きていることを振り返り、そこで得た気づきを次の関わりへと繋げていく、このような自己の看護実践の省察をとおして看護師として成長していきます。このような実践の中で刻々と変化するニーズに対応できる実践家を育成することが、看護教育の本質であると思います。そのために来月からは教員3年生になる私は、今後も自らの教育実践をリフレクションしていくことで「省察的実践家」として成長していきたいと考えています。また教員間のみでなく臨床指導者の方々ともリフレクションを行い、それらからの学びを臨地実習教育や研究へと繋げることができたらと思っています。
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第12回和歌山保健看護学会学術集会のご案内2020/02/28(金) 12:12:34 RSSにてレス一覧を表示
和歌山県立医科大学・水田真由美 さん
みなさま、こんにちは。
和歌山県立医科大学保健看護学部の水田真由美です。
今年の8月の学術集会の紹介をさせていただきます。

本学の学科長 岩村龍子が大会長を務めます第12回和歌山保健看護学会術集会のご案内です。
和歌山保健看護学会は、2009年に和歌山県立医科大学保健看護学会として設立され、2018年に和歌山保健看護学会と名称を変更しました。保健看護学の進歩発展と会員相互の研鑽・親睦を図り、保健・医療の向上に資することを目的としております。和歌山県外からのご参加もお待ちしております。

今回は「看護専門職としての発展に向けたキャリア形成」をテーマに、みなさまと活発に交流し、元気が出るような会にしていきたいと思っております。
特別講演には、兵庫県立大学の増野園惠先生をお招きして、「元気が出るキャリア論」をお話して頂く予定です。また、研究発表の一般演題を募集いたしますので、日頃の実践や研究の意見交換をして頂ければ幸いです。演題募集は、5月を予定しております。詳細は下記のホームページに掲載予定です。現在はまだ、アップしておりませんが、昨年の要領はご覧になれます。
みなさまのご参加をお待ちしております。

日時:2020年8月30日(日) 
場所:和歌山県立医科大学保健看護学部

【ホームページ】
https://www.wakayama-med.ac.jp/usermenu/alumni/hokenkango-gakkai/index.html


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【2020新春特別号】これからの看護を担う実践者・教育研究者の方々へ2020/02/03(月) 10:20:40 RSSにてレス一覧を表示
武庫川女子大学看護学部 学部長・阿曽洋子さん
 全く初めて、ブログへの原稿を書きます。私が2020年3月末に現役を退くということを聞かれた大阪医科大学の真継先生からのご依頼がありまして、今までの教育経験を通しての現役の方々へのメッセージを送ることになりました。
 私の大雑把な経歴は、阪大医療技術短大を卒業後に保健師学校を卒業して、保健師で7年間勤務した頃に、恩師である氏家幸子先生からのお話をいただいて母校の助手(基礎看護学・地域看護学担当)になり、教員としての新たな出発になりました。以降、神戸市立看護短期大学、阪大保健学科、そして現大学の看護学部と大学院の創設と、看護教員として40年余り学部と大学院の教育に当たってきました。教員になったのは、元々は現場が好きでしたが、現場と教育の乖離が気になって、教育の実態を知りたかったのが大きな理由でした。3年後には現場復帰を想定していましたが、当時は年齢制限があり再就職は無理で、教育の世界に居続けることになってしまいました。ですから、研究は可能な限り臨床の看護師さんや保健師さんとの共同研究というスタイルをとっていました。基礎看護学の分野に入りましたことも、保健師時代に家庭訪問でご家族に介護方法を指導することが多く、この方法がなぜ良いのかという理由づけを理論的に説明ができなかったことからです。それで、看護方法について根拠を示した論文があるのかという疑問が起こりました。看護場面では、この患者にはこの援助方法が良さそうだと経験的に判断して実施していることが大半でした。経験的な看護を理論化できないか、というのが私の大きな命題になりました。「看護学」というには、学問としての根拠が必要です。そこで、私は「基礎看護技術」の援助項目の一つ一つについて実験を行い、援助の根拠(エビデンス)を探求していくことにしました。しかしながら、まだ道半ばです。看護の後輩の方々にお願いです。「看護学」を説明できるエビデンスを見出し、学問体系を完成させていただけたらと願っています。
 
 また、臨床の看護職の方にもお願いがあります。臨床実習で、学生から「なぜこの援助がこの患者さんによいのですか?」と質問されたときに、答えに詰まり、「そうね・・・。」とか、「以前からその援助をしているけど・・・?」と返事したことはありませんか。そんなときに、「説明が理路整然と言えない私は、看護のプロフェッショナルと言えるだろうか?」と自問自答し、落ち込んだことはありませんか。プロフェッショナルとは何か?プロとは、『専門的な仕事に従事し、その能力が高く、その仕事の技術に優れ、確かな仕事をする人』(ウイキペディア)です。私たちがプロと言われるためには、実施した看護が根拠(エビデンス)に基づくものであり、援助能力を発揮し、看護目標としての成果をだすことではないでしょうか。つまり、経験上有用と考えられる看護を積み重ねて理論化していくことが大事だということです。理論化するためには研究が必要になります。「看護研究は苦手」とよく聞きますが、臨床側と教育側とが共同研究する意味はここにあると思います。互いの能力を発揮して、互いに進化していくことで有機的なつながりができ、良い成果が生まれてくると思います。
 
 これからの看護を担う実践者と教育研究者の方々にお願いしたいことは、プロ集団として他分野の方から「看護学って、どのような学問ですか」という問いに、簡潔明瞭に説明できる学問体系を作ってもらうことです。期待しています。
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